更新日:2026年8月26日 | 読了時間:約9分
「定時って何?」
「有給って何?」
「ボーナスって何?」
ブラック企業で3年間働いていた頃の私は、本気でこんな感覚になっていました。
仕事が早く終わっても会社には戻れない。早く戻れば「暇なのか」と思われるため、コンビニで時間を潰したり、わざと遠回りして帰ったりする社員もいました。
今振り返れば明らかにおかしい。でも、その環境に毎日いると、だんだんそれが「普通」になっていきます。
この記事では、実際にブラック企業で3年間働いた私が経験した「ブラック企業あるある15選」を紹介します。
何個当てはまるかより、「これって普通じゃないの?」と思った項目がないかを見てみてください。
ブラック企業あるある15選|実際に3年働いた私の場合
ここからは、ネットで見かけた話ではなく、私自身が働いていた会社で実際に経験したことを中心に紹介します。
1.「定時」という概念がない
まず、定時で帰るという感覚がありませんでした。「今日は何時まで働くか」ではなく、仕事が終わって上司が帰れる雰囲気になるまで働く。タイムカードもなく、勤務時間をきっちり管理するという感覚自体が薄い職場でした。
2.仕事が早く終わっても、なぜか早く帰れない
現場仕事が予定より早く終わっても、そのまま会社へ戻ると「暇なのか」と思われます。そのため、社員はコンビニで時間を潰したり、わざと遠回りして会社へ戻ったりしていました。
さらに「今日は早いから、次の現場の下見に行こう」と仕事を追加することもありました。仕事を早く終わらせても早く帰れない。今考えると、かなり不思議な文化です。
3.上司が帰るまで部下も帰れない
自分の仕事が終わっていても、上司が残っていると帰りづらい。誰かに明確に「帰るな」と言われなくても、帰れない空気がありました。
4.仕事が終わっても上司の雑談から帰れない
やっと仕事が終わっても、そのまま上司の雑談に付き合わされることがありました。
後日、「お前、あのとき顔に出てたぞ」と言われたこともあります。
仕事だけでなく、雑談を楽しそうに聞くところまで仕事のような状態でした。
5.23時〜24時近くの帰宅が普通になる
帰宅が23時〜24時近くになることも珍しくありませんでした。それが続くと「今日は22時台だから早い」と感じるようになります。
ブラック企業の長時間労働で怖いのは、遅い時間まで働くことだけではありません。自分の中の「遅い・早い」の基準まで変わっていくことです。
6.タイムカードがない
私がいた会社には、タイムカードで出退勤を記録するという習慣がありませんでした。何時から何時まで働いたかを社員自身も細かく意識しなくなっていきます。
7.残業代0円でも、それが普通になる
長時間働いていても、残業代は0円でした。それでも毎月同じ働き方を続けていると、「残業したら残業代が出る」という感覚すらなくなっていきます。
8.週休1日・祝日出勤が普通
基本的に週1日休みで、祝日も仕事でした。周りも同じ働き方なので、それが特別おかしいとは感じにくくなります。
9.「有給を取る」という発想がない
有給をどう申請するか以前に、私の中では「有給を使って休む」という選択肢そのものがありませんでした。
冒頭の「有給って何?」は大げさな表現ではなく、それくらい自分の生活から遠い制度になっていました。
「これ、うちの会社も同じかも」と思ったら
今すぐ辞める必要はありません。まずは今の会社以外にどんな選択肢があるのか、求人や転職支援サービスを軽く見ておくだけでも十分です。
10.休日出勤が謎の持ち回りになる
休みの日でも、別の上司が出勤していると自分も出ないと文句を言われることがありました。
「先週○○さん出たから、お前今週出ろよ」
休日出勤が必要かどうかより、「誰かが出たから次はお前」という空気で決まる。休みなのに完全には休めません。
11.上司の失敗が部下のせいになる
上司自身の失敗でも、なぜかこちらが責められることがありました。そして最後には「お前は本当に馬鹿だな」と人格まで否定される。
仕事上のミスを指摘することと、人そのものを否定することは別です。しかし、その境界がなくなっている職場もあります。
12.モラハラ・人格否定が日常会話になる
強い言葉や人格否定が繰り返されると、最初は嫌だった言葉にも慣れてきます。「あの人はそういう人だから」で済ませるようになる。
でも、慣れたから問題がなくなったわけではありません。
13.給料だけ見ると悪くない。でも時給換算すると笑えない
私の場合、給料は40万円近くありました。金額だけ聞けば「結構もらってるじゃん」と思うかもしれません。
ただ、週1日休みで祝日も働き、帰宅は深夜。労働時間まで含めて考えると、見え方はまったく変わります。月給だけではなく、その給料のために何時間差し出しているのかを見る必要があります。
14.取引先までブラック企業の時間軸に巻き込まれる
社内だけではありませんでした。協力会社の営業担当者まで、こちらの勤務時間に合わせて深夜帯に会社へ来ることがありました。
社員が深夜まで会社にいることが前提なので、外部の人までその時間軸に合わせる。今振り返ると、会社全体の働き方が周囲にまで広がっていました。
15.社員同士で「これが普通」と話している
これが一番のブラック企業あるあるかもしれません。
社員同士で会社への不満を話すことはあっても、翌日になればまた同じように働く。長時間労働も休日出勤も人格否定も、その会社の中では「まあ、こんなもんだろ」という話になっていきます。
ブラック企業なのに、そこで働いている全員がブラック企業の基準に慣れている。外から見れば異常でも、中にいると気づきにくくなります。
ブラック企業あるあるはいくつ当てはまったら危険?
「15個中○個以上ならブラック企業」と単純に決める必要はありません。
大切なのは数ではなく、長時間労働、休日、残業代、ハラスメントなどによって、自分の生活や健康が壊れていないかです。
1つでも深刻な問題があれば、「他は当てはまらないから大丈夫」と無理に納得する必要はありません。
ブラック企業で一番怖いのは「慣れること」
私自身、睡眠不足の状態で運転して事故を起こし、死にかけたことがあります。
それでも翌日になれば、また仕事へ行きました。
今考えると、事故そのものと同じくらい怖いのが、そこまで追い込まれても「仕事だから行かなきゃ」と考えていたことです。
ブラック企業に長くいると、異常な環境に適応する能力だけが上がってしまうことがあります。
「うちもこんな感じだから普通」「社会人ならこれくらい当たり前」と考える前に、一度会社の外から自分の働き方を見てみてください。
私が3年間どんな環境で働き、最後にどう会社を辞めたのかは、ブラック企業を3年耐えた実体験で詳しく書いています。
「自分の会社もおかしいかも」と思ったら
この記事を読んで「うちの会社にもかなり当てはまる」と思っても、明日いきなり退職する必要はありません。
まずは求人を見る、生活費を確認する、今の労働状況を整理するなど、会社の外へ目を向けるところから始めれば十分です。
具体的な動き方は、ブラック企業を辞めたいけど辞められない人へ|退職までにやるべき7つのことにまとめています。
辞めると決める前に「外の選択肢」を知っておく
勢いだけで会社を辞める必要はありません。UZUZは、第二新卒・既卒・フリーターなど20代の就職・転職を支援するサービスです。今の会社にいるうちに、自分にはどんな選択肢があるのかを知っておくだけでも次の一歩は変わります。
※対象年齢・利用条件・サービス内容は、申込み前に公式ページで最新情報をご確認ください。
まとめ|ブラック企業あるあるを「普通」にしない
定時がない。有給を使う発想がない。仕事が早く終わっても帰れない。休日なのに誰かが出勤すれば自分も出る。
1つずつ見ると「そういう会社もある」で済ませてしまうかもしれません。
でも、それが毎日の生活になっているなら、一度立ち止まってください。
ブラック企業で一番怖いあるあるは、ブラック企業にいる本人が「これが普通」と思うようになることです。
会社の常識と、あなたの人生の常識は同じである必要はありません。
体験・執筆:トミー|ブラック企業を3年耐えた人
